コカの葉

   〜人と自然が紡いできた美しい物語〜

コロンビア北部の緑豊かな山を訪れました。そこには千年以上住み続ける原住民の人たちが、自分たちの伝統を守りながら暮らしています。彼らにとってコカは大切な儀式に使う植物であり、日常的に持ち歩いて挨拶の際に交換しあうものでもあり、口に入れて過ごすことで高山病にも効く薬でもあります。

その山でのどかに育つコカの木を見たとき、私は麻薬のイメージの強いコカの葉の本当の姿を見たと感じました。 人工的に薬物を加えられて全く違う形になってしまう前は、こんなにも平和で穏やかであどけない植物で、他の植物とも変わりない人間との美しい物語があることに気付かされました。

私は、現地の人たちが大切にしている様子を見て、そこに何千年という時を経て受け継がれている先人たちの精神に感銘を受け、時空を超えて風に舞うコカの姿が頭に浮かびました。

外側は鉄を数ヶ月に渡り時間をかけて育てた錆色、葉は鉄の黒染めで風合いがあります。

ベンダーで折り曲げた葉に棒材を溶接し、一つ一つ角度を変えて溶接で繋ぐことで空気感が生まれ、光と影が生み出す微妙な表情の違いが目を楽しませます。

古代からの時の中で、大切にされてきた神聖なコカの葉をイメージした造形です。

展示会の様子

Big Ideas,
Real Impact.